姉の出産に付き添った話

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有給で仕事を休んだある平日のこと。
用事があり姉の家にいました。
姉は出産予定日を過ぎていつ産まれてもおかしくない状態の妊婦。

午前中は何かお腹痛いなっていう程度だったんですが、お昼ご飯を食べ終わって話していると「ちょっと待って。お腹痛い」と言い出し、ふと時計を確認していました。
少ししておさまって、20分間隔くらいで陣痛がくるように。
時間を見ながら痛いとおさまったの繰り返し。

陣痛の間隔って始まったときから次に始まるまでの時間なのかな?とか保育園に行っている子を迎えに行って顔を見てから行った方がいいかなとか病院に行ったら赤ちゃんも頑張ってるからって言われるの嫌だなとか(そんなこと考えている余裕がないくらい痛いらしい)言いながらまだ余裕がある様子。
15分間隔になり、どうしよう病院に連絡しようかなと迷ってるうちにあっという間に10分間隔に。
「もう病院行く!」と病院に連絡しました。
いろいろ質問されていたようですが、すぐ来ていいとのことで病院に向かうことに。
私も一緒に。

車を降りて病院の入り口に向かう途中、急に不安になってきたと涙する姉。
私はその不安を本当の意味ではわかってあげられなくて何も言えませんでした。
出産経験のない私が何を言っても伝わらないし、不安を解消してあげられる言葉なんて持っていなかったから。

産婦人科の受付まで途中休憩しながら向かい、受診。
その後すぐに車椅子で分娩室まで移動しました。
私は荷物を持って後ろからただただ着いていくだけ。
分娩室の前まで行き、「ご家族はここでお待ちください」と。
「頑張ってね」の一言をかける暇もありませんでした。

分娩室の前で待っていると出産を終えたばかりだと思われるママさんと赤ちゃんが通って行きました。
あと数時間後には姉もああやって出てくるのかなと見送りました。
途中、別の待合室に移動し、誰もいない静かな場所でひとりそわそわドキドキ。
一度、助産師さんが書類をとりに来て、あともう少しだと思うと教えてくれました。
そして、私の付き添いはここで終わり。
義兄が駆けつけてくれてバトンタッチ。
コロナ対策で付き添いはひとりまでとなっているそう。
最後まで待ちたかったけど仕方ないので帰りました。

そして、帰っている途中に生まれたと連絡が入りました。
私が病院を出た直後のことだったようです。
安産だったと聞き一安心。
溢れそうになる涙を抑えて帰宅しました。


数時間後、姉から電話があり「今日はありがとう」と言ってくれました。
何もできなかったのに。
入院期間中は面会もできないので赤ちゃんに会えるのはまだ先になりますがとても楽しみです。

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