知識ほぼゼロの文系でも独学で第2種電気工事士試験は合格できる
私の第2種電気工事士試験合格への道。
今の職場に転職して約1年後、上司からの「夕月さんも受けてみる?」の一言から始まりました。
電気関係の職場で1年間働いていたとはいえ、私は事務職なので専門的な知識はほぼゼロに近い状態。 (1年働いていたのでまったくのゼロとは言いたくない)
迷ったものの受検料は会社が負担してくれるし、勉強すれば仕事に役立つかもしれないと思い受検を決意しました。
筆記試験勉強方法
まず私が最初にしたことは、過去問を解くという今考えれば無謀な挑戦です。
電気技術者試験センターHPに過去の試験問題と解答が出ているので、適当に1回分選んで解いてみました。 結果は、もちろん撃沈です。合格ラインは6割ですが、2割もできませんでした。(4択なので勘で当たったものもあります)
問題すら理解できない、無理、こんなの受からない・・・こんなのできないよというどん底からのスタートとなりました。
テキストをすぐに買いに行けなかったのでやってみたのですが、はっきり言ってこれはやらなくていいことだったと思います。事前に何らかの知識があって、確認したいのであればいいですが、結果を見てやる気がなくなる可能性もあります。
次にやったことはテキストの選定です。
ネットで検索して候補を絞り、実際に本屋で見て「全部絵で見て覚える 第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格」を購入しました。
このテキストに決めたポイントは
・ 暗記ポイントが各ページの先頭に書かれている
・イラスト豊富な解説がある
カラー写真はとても重要です。道具等を問う問題はカラー写真で出題されます。
また、テキスト1冊暗記するのは効率が悪いですし、時間も限られていますから暗記ポイントが書かれているのは大変ありがたかったです。
さらに文章だけではわかりにくいところをイラストで解説してくれているので理解もしやすいです。
さて、いよいよ勉強に入っていきます。
勉強時間は平日帰宅後の1時間半~2時間と休日は多くて4時間ほどでした。また、仕事の休憩中に道具や器具、配線図記号の暗記をしていました。
勉強を始めたのは試験の申込みをした直後の4月に入ってすぐなので、試験まであと2か月というところでしょう。
勉強方法は以下の通りです。
テキストを1通り読む
理解できた理解できないは考えず読み進めていきます。その際に、どこを優先的に勉強していくかを考えました。
かなりざっくりですが、以下がその順番です。
1.暗記もの
2.複線図
3.計算問題
すでに知識がある場合は、この順番も変わってくると思います。
それではテキスト2回目は上記の順番に沿って読み進めていきます。
1.暗記もの
配線図記号や器具、道具の名前はうろ覚えでも大丈夫です。繰り返し問題を解いていくうちに覚えられます。心配でしたら、隙間時間に覚えていくのがいいでしょう。(この時点で実技試験に備えて道具を準備しておくのもいいかなと思います。実物のほうが記憶に残りやすいです)
2.複線図
複線図は実技試験にも関係がある部分なので完璧にしましょう。ルールがあるのでコツさえ掴めばそこまで難しくないです。
3.計算問題
計算問題は公式をとにかく覚えましょう。出題数は少ないものの計算問題をすべて捨てるのはもったいないです。苦手意識が強い人もいると思いますが、複雑ではない計算問題もありますので、逃さないようにしましょう。
2回目のテキストが終わったら過去問を解いていきます。
過去問を解く → 答え合わせ → 間違えたところはテキストで確認
を繰り返します。わからなくても4択なので解答することはできます。ただ、偶然正解ってこともあるので勘で解答したところはチェックしておきましょう。私は、その回答になる理由も合わせてノートに書いていくことで、自分の理解度の確認をしました。
ちなみに私は問題集は買いませんでした。HPに出ている過去問をひたすら解いていくことで問題の傾向もつかめるし、過去問解くだけでも結構な量の問題に触れることができるからです。
過去10年分くらい解いた結果、細かいところは変わりますが同じような問題が繰り返し出題されてることを身をもって知ることができました。
上記のような勉強で私は受検前までに7割から8割は取れるようになりました。試験の結果は自己採点で78点。80点が目標でしたが、合格は合格です。
そして、筆記試験の結果を待つことなく実技試験へ向けての練習を本格的に始めます。
技能試験対策
技能試験に関しては正直あまりお伝えすることはありません。技能試験は、事前に公表されている13問の中から1問出題されます。そのため試験対策は13問を繰り返し練習するだけです。複線図は筆記試験前に勉強していますからこの時点ではそこまで難しくないでしょうし、技術的なことは体で覚えていくしかありません。
道具、器具は揃える必要がありますが、テキストはなくても大丈夫です。YouTubeで解説つきでやり方を公開してくださっている方がたくさんいます。それを見て練習しましょう。人によってやり方が少しずつ違うのでいくつか見て自分がやりやすいものを見つけるといいと思います。ちなみに私は電工試験の虎を利用しました。
技術的なことで私が直前まで苦戦したポイントは1つです。それは大、中のリングスリーブが圧着できないという点です。女性だとありがちかもしれませんが、握力が弱さが原因です。これは机の角を利用し、体重をかけることでなんとかできるようになりました。試験中、椅子から少し腰を浮かせるくらいだったら注意されることはないようです。もちろん作業に関係ない動きはだめですよ。
まとめ
筆記試験勉強はテキストを頭から理解していくのではなく、優先順位をつけて勉強していきましょう。
技能試験対策はすでに候補問題が公表されているので、繰り返しやるのみです。YouTubeを活用しましょう。
第2種電気工事士試験の合格率は6割です。
国家資格ですがそこまで難易度は高くありません。
知識ほぼゼロからの独学でも合格できる試験であることは間違いありません。
令和2年5月31日に予定されていた上期試験は新型コロナウイルスの影響で中止が決まったようです。詳細は一般財団法人電気技術者試験センターのHPに掲載されています。下期試験は今のところ予定通りとのことです。